2人用ワークブース：選び方から活用法・2人の集中で生まれる年間の利益とは
こんにちは、最近クライアント企業を訪問した際に気づいたのですが、オープンスペースからセミクローズド空間へのシフトが急速に進んでいます。その中心となっているのが「2人用ワークブース」なんです。
あなたのオフィスでも、集中して作業できる空間が足りていますか？それとも、常に周囲の話し声やキーボードの音が気になってしまうことはありませんか？
Contents
2人用ワークブースは新しいワークスタイルの救世主
結論から申し上げます。2人用ワークブースは、コスト効率と生産性向上を両立させる、現代オフィスの必須アイテムです。適切に選べば、チームワークと個人の集中力を同時に高められる、まさに一石二鳥の働き空間を実現できます。
なぜそう言えるのでしょうか？それは、オープンオフィスの「コミュニケーション促進」というメリットを残しながら、「集中力低下」というデメリットを解消できるからです。
実際に導入した企業では、2人用ワークブースを「思考の温室」と呼び、アイデア創出の場として活用しています。2人だけの空間は、大人数の会議室よりも率直な意見交換ができ、かつ一人では思いつかないようなアイデアが生まれやすいのです。
2人用ワークブースは、働き方を変える戦略的ツールなのです。
ワークブース選びで失敗しないための4つのポイント
1. サイズ感は余裕を持って
「狭すぎて膝が当たる」なんて状況は避けたいですよね。2人用と言っても、サイズは製品によって大きく異なります。
最低でも幅130cm×奥行き160cm以上のスペースを確保できるものを選びましょう。これより小さいと、2人が座った時に窮屈になってしまいます。
人はストレスを感じると思考力が低下します。せっかくの集中空間が、逆にストレス源になっては本末転倒。ゆとりある空間こそが、創造性を育む土壌なのです。
あなたのオフィスでは、どのくらいのスペースが確保できますか？場所の制約も考慮しながら、最適なサイズのワークブースを選びましょう。
2. 防音性に徹底的にこだわる
ワークブースの命とも言えるのが防音性です。周囲の騒音を遮断できなければ、ワークブースを設置する意味が半減してしまいます。
高品質なワークブースは、少なくとも35dB以上の遮音性能を持ち、特殊な吸音材を使用したパネル構造が標準です。一般会話の音が漏れない設計が最低条件で、理想的には二重構造のガラスや高密度ファイバーボードを使用すべきです
ここで大切なので、外部の音が着かえないと危険です
あなたのオフィスの騒音レベルはどの程度ですか？その環境に適した防音性能を持つワークブースを選ぶことが大切です。
3. 換気システムを軽視しない
密閉された空間で長時間過ごすと、CO2濃度が上昇し、集中力や判断力が低下することが科学的に証明されています。
高品質なワークブースには、静音設計の換気ファンが内蔵されています。また、上部に通気口を設けているだけのタイプもあります。
4. 座り心地で長時間の生産性が決まる
ワークブースに付属する椅子、あるいは既存の椅子との相性は非常に重要です。
短時間用の椅子は、柔らかすぎず硬すぎない絶妙なクッション性が重要です。長時間座る椅子とは違い、姿勢の矯正よりも即座の快適さを優先。背もたれは軽くサポートする程度、さらに短時間用では背もたれの無いタイプが良いでしょう。
長時間用ではergonomics（人間工学）に基づいた設計の椅子は、長時間座っていても疲れにくく、姿勢も保ちやすいものです。
「座面の硬さ」「背もたれの角度」「アームレストの高さ」など、細部にまでこだわった椅子選びが、結果的に生産性向上につながります。
2人用ワークブースの種類と特徴
対面型は、向かい合って座るタイプのワークブースです。お互いの表情が見えるため、コミュニケーションが活性化しやすいという特徴があります。また、横並び方型は資料を共有しながらの作業に最適なタイプです。
対面型①：アイコンタクトで会話が弾む商談の空間
「ちょっと落ち着いて話したいな…」そんな時にぴったりなのが、この個室タイプの対面ブース。周りの音や視線を気にせず、商談や面接もリラックスして進められます。相手の表情も見えやすいから、信頼関係も築きやすいんです。
プロジェクトの打ち合わせや、アイデア出しのセッションに最適です。視線が合うことで「心の距離」も近くなり、率直な意見交換がしやすくなります。
対面型②：社内の1on1やちょっとした打ち合わせに
上司と部下の1on1や、集中して話したい社内ミーティングにも大活躍。オープンなオフィスだと話しづらい内容でも、ここなら安心して話せます。短時間でも「中身のある会話」ができるって、けっこう大事ですよね。
2名用のワークブース：横並び方型
横並び型2人用ワークブースは、利用者が肩を並べて同じ方向を向いて座るスタイルで、共同作業に最適な構成です。
このタイプの最大の強みは、共通の画面や資料を同時に見ながら作業できることで、特にトレーニングやコーチング場面で効果を発揮します。
リアルタイムでのフィードバックやデータ分析などの共同作業が必要な作業に特に向いています。
2人用ワークブースの設置場所のポイント
自然光の活用：窓際の特等席
自然光はモチベーションと生産性に影響します。可能であれば、窓の近くにワークブースを設置しましょう。
ただし、直射日光が画面に反射してまぶしくならないよう、ブラインドやカーテンでの調整も考慮に入れてください。
自然光は「自然の活力剤」です。適切に取り入れることで、電気代の節約にもなり、同時に従業員の幸福度も向上します。
オフィスの窓際スペースはどのように活用されていますか？もし物置のようになっているなら、今すぐワークブースに置き換えるべきかもしれません。
動線を考慮：邪魔にならない配置
頻繁に人が行き来する通路の近くは避けるべきです。人の動きが視界に入ると、無意識のうちに注意が散漫になります。
オフィスの端や、自然と人が少ないエリアに設置するのが理想的です。また、他のワークブースとの間に適度な距離を取ることも重要です。
良い配置は「目立たない配慮」から生まれます。利用者が「ここは居心地が良い」と感じつつも、その理由を明確には説明できないくらいが理想です。
サウンドスケープ：音環境の最適化
周囲の音環境も重要です。コピー機や給湯室など、断続的に音が発生する場所からは距離を取りましょう。
オフィス内で最も静かな場所と騒がしい場所はどこですか？その音環境マップを頭に描いておくと、ワークブース設置の際に役立ちます。
2人用ワークブースを最大限活用するための運用ルール
予約システムの導入：公平な利用機会
人気のワークブースは取り合いになることも。オンラインカレンダーや専用アプリを使った予約システムを導入すると、利用の公平性が保たれます。
例えば、「最大2時間まで」「予約は3日前から可能」などのルールを設けると、独占を防ぎつつ、計画的な利用が促進されます。
あなたのオフィスでは、会議室やフォーカススペースの予約はどのように行われていますか？そのシステムをワークブースにも応用できるかもしれません。
クリーンデスクポリシー：次の人への配慮
使用後は私物を残さず、デスクをきれいにする習慣をチーム全体で共有しましょう。
消毒ワイプを常備して、使用前後に簡単に拭き取りができるようにしておくと、衛生面でも安心です。
クリーンデスクは「次の人への無言のおもてなし」です。気持ちよく使えるスペースを引き継ぐことで、オフィス全体の雰囲気も良くなります。
使った場所を元の状態に戻す習慣はありますか？その小さな心がけが、実は大きな職場環境の違いを生み出します。
利用目的の明確化：効果的な活用法
「1対1のミーティング専用」「web会議用」など、ワークブースごとに利用目的を決めておくと、備品や椅子など適材適所の活用が進みます。
目的の明確化は「無駄なく最大限に活用する知恵」です。限られたスペースを有効活用するための工夫と言えるでしょう。
2人用ワークブース導入の費用対効果
初期投資：価格帯と特徴
2人用ワークブースの価格帯は、機能やデザインによって大きく異なります。
- エントリーレベル：45万円 ～基本的な機能のみ、DIY組み立て式が多い、防音性低い
- ミドルレンジ： 83万円～ 防音性能や配線対応が充実、デザイン性も考慮されている
- ハイエンド：150万円以上 完全防音、高級素材使用、カスタマイズ可能なものが多い
適切な価格帯を選ぶコツは「最も頻繁に使用する機能に投資する」ことです。使わない機能にお金をかけるのはもったいないですよね。
予算の制約の中で、本当に必要な機能は何ですか？その優先順位をはっきりさせることが、コストパフォーマンスの高い選択につながります。
維持費：耐久性とメンテナンス
初期費用だけでなく、長期的な維持費も考慮しましょう。安価な製品は部品の劣化が早く、扉が閉まらない、換気が悪いなど結果的に総コストが高くなることもあります。
品質の良い素材を使用したワークブースは、5〜10年は問題なく使用できるものがほとんどです。年間に換算すると、驚くほど低コストになります。
維持費は「目に見えないコスト」です。初期費用だけで判断せず、長期的な視点で総コストを考えることが賢明な選択につながります。
オフィス家具の平均使用年数はどのくらいですか？その期間を基準に、年間コストを計算してみると、意外な発見があるかもしれません。
生産性向上：数字で見る効果
生産性向上の効果は、金額に換算するとさらに説得力があります。
例えば、エンジニア2人が使用するワークブースで、集中力が向上して1日30分の作業効率アップが実現できれば、月に約20時間の時間節約になります。時給3,000円として計算すると、月に6万円、年間で72万円もの価値を生み出すことになります。この数字を見れば、100万円のワークブースでも、1年と数ヶ月で元が取れることがわかりますね。
生産性向上は「目に見えない利益」ですが、適切に数値化することで、その価値が明確になります。
あなたのチームで、集中力低下による機会損失はどのくらいあると思いますか？その数字を正直に見つめることが、改革の第一歩です。
まとめ：2人用ワークブースは働き方改革の強力なツール
2人用ワークブースは、単なるオフィス家具ではなく、働き方を変革するツールです。適切に選び、効果的に運用することで、チームの生産性と創造性を大きく向上させることができます。
重要なのは、「何のために導入するのか」という目的意識を持ち、その目的に最適な機能とデザインを選ぶことです。また、導入後の運用ルールをしっかり決めることで、有効に活用できます。
2人用ワークブースは「個」と「チーム」の最適なバランスを実現する、現代オフィスの必須アイテムと言えるでしょう。この「小さな箱」が、あなたのチームに大きな変革をもたらすかもしれません。
あなたのオフィスにも、新しい風を吹き込む時が来たのではないでしょうか？